信頼しているお魚屋さんで「ツブ貝」を見つけました。
だし醤油などで煮る「バイ貝」「灯台つぶ貝」ではなく「真ツブ貝」です。
お刺し身や寿司ネタにもなるあのツブ貝がです。
お刺し身になっているのはスーパーでも見かけますが、お料理屋さんのように殻にお刺し身を入れたように作りたい!と思い購入しました。
全長18cmぐらいで、680円だったと思います。
フォークを突き刺し、くるん!っと回せば取れるだろう、と簡単に考えて買ってしましました。
幼い頃に父が捌いてくれていたのですが、そういうイメージだったんですよね。
調べてみると、2通りの方法がありました。
1、布に包んでトンカチで軽くたたいて、中身を取り出す。
2、千枚通しやアイスピックで殻の中央に穴を開けて、貝柱を外してからくるんと取り出す。
1、では殻を割ってしまうので、殻にお刺し身を乗せた、刺盛りができません。
必然的に2、の方法になります。
ここで問題が…。
千枚通しもアイスピックも自宅にはないのです。
そこで考えたのがマイナスドライバーです。
これしかないので、これでやってみます。
・ツブ貝を軽く洗い、まな板に乗せます。

・ツブ貝の上下・左右の一番出っ張っている部分を直線で結び、交差したあたりに貝柱があるらしいので、そこを狙ってマイナスドライバーを刺してます。
一度では刺さらなかったですが、軽めに3回ぐらい刺して刺さりました。

水がプシューっと出てきて、少しびっくりしました。
そのまま貝柱の感覚は分かりませんが、少しぐりぐりっとします。
・ドライバーを抜いて、こんどは身の方に刺します。
穴からブヨブヨっと肉がはみ出てきましたが、見ないふりで乗り切ります。
蓋の部分の少し下にマイナスドライバーをしっかり突き刺して、くるんと取り出します。
そこそこ力が要りますので、んぐるん!という感じで取れました。

・肝を切っていきます。
硬いコリコリの部分を食べたいので下の内臓と肝を切り落します。

※真ツブ貝にはテトラミンという毒を持っています。
唾液腺に含まれていますので、それを取り除きます。
・唾液腺を取り除きます。
蓋の部分を下にしておき、半分に切ります。

この左右の白いぶよぶよとした、脂肪の塊みたいな物が唾液腺です。

手でプニュっと取れました。
唾液腺の毒が取れたら、一度キレイに洗います。
塩もみをします。小さじ半分程度の塩をかけて、ゴシゴシ洗います。
あっという間にヌルッヌルになりますので、また水洗いします。
それを、2~3回繰り返します。
これで下処理は完了です。

サザエのような、コリコリ食感なので、できるだけ薄く、包丁を横に寝かせてそぎ切りにします。
盛り付け用のお皿に、ツブ貝の殻が転がらないように置き、大葉を乗せます。
その上にお刺し身を並べます。

今日はマグロも買っておいたので、一緒に盛りつけました。

ついさっきまで活きていたので、コリッコリです。
捌きたてでしか味わえない歯ごたえです。
下の部分の身は少し柔らかくて、甘みが強いです。
自宅でこれが食べれるのはうれしいです。
道具もなく、初めての作業でしたが、正味20分ぐらいでお刺し身になりました。
ご興味がある方は、自分で捌いた美味さをお試しください。