みずの実という山菜をご存知ですか。
コリコリっとして、ヌルヌルっとしてなんとも言えない食感が魅力です。
正式名称は「ウワバミソウの実」です。
ウワバミソウは、きれいな沢などに自生する山菜で、沖縄を除く広い地域分布しているらしいですが、東京周辺ではあまり売られていないと思います。
春から秋にかけての約半年程度美味しく食べられる山菜です。
水分をたっぷりと含んでいるので「みず」、渓流や沢などの水のあるとことに自生するから「みず」と呼ばれているようです。

そんな「みず」は8月下旬から9月にかけて、葉の根元の節が肥大して「みずの実」と呼ばれる「むかご」ができます。
「むかご」というと、山芋の子供のをイメージしてしまうのですが、わき芽が養分を貯え肥大化した部分のことを「むかご」と呼ぶそうです。
このむかごが地面に落ちて、翌年新しい芽が出ます。

山芋の「むかご」は見かけたことがある方も多いと思いますが、ウワバミソウのむかごは、通称「みずの実」は東京周辺ではほぼ見かけません。
たまに秋田の物産展などで、漬物になった状態で見かけることはあります。

そんな「みずの実」。
山菜の中でも、とにかく美味しいのです。
料亭などでも出されるほどの一品です。
採れる時期も限られていて、1本から5個ぐらいしか採れない貴重な山菜です。
茎の部分、膨らみ連なっているのでネックレスのように見えます。

8月の下旬に「みずの実」を食べたいと思い取り寄せました。
山菜はアク抜きをしたり、皮をむいたりと手間がかかりますが、この「みずの実」はさっと茹でるだけ食べられます。

秋田県産 天然みずの実 400g 3200円(冷蔵での送料込み)
高いと思うか、安いと思うかは人それぞれでしょうが・・・。
私はどうしても食べたかったで購入しました。

食べ方は至って簡単です。
さっと洗い、たっぷりのお湯で茹でるだけ。

茹でる前はあずき色のような色です。

茹で時間は20秒程度。
さっと緑色に変わったら、ザルに上げて水にさらして冷やします。

そのままお醤油をつけて食べるだけでも十分に美味しいですが、醤油漬けにしておくと少し日持ちもするので長く楽しめます。
醤油漬けと言っても、麺つゆをベースにします。
麺つゆと醤油をお水を同量程度入れて「みずの実」が浸るようにして、一晩おくと食べられます。
漬け液節約のため、ポリ袋で漬けました。

一粒ずつ切り離して漬ける。叩いてより粘りを出して食べる。
などあるようですが、私はつなげたままです。

少し茎が気になる気もしないことはないですが、まとめて食べれて便利です。
お山のネックレス感も出ます。
シャキシャキ、コリコリ、ネバネバの食感で、なんとも言えない美味しさです。
全く癖がないので、色々な食材に合わせても楽しめます。
特にお酒のおつまみに最高です。

今年で10年目を迎える「漬物グランプリ」で2024年のグランプリ(農林水産大臣賞)に輝いたのも「みずの実」だったようです。